Cymbals、というバンドについて

シンバルズ、というバンドの存在を気にかけたときには彼らはすでに解散していた。菊地成孔が主宰するグループのひとつ「スパンクハッピー」にシンバルズのドラムだった矢野さんが参加していたので気になってはいた。しかしこの前の冬に解散し、発表されたベストアルバム「アンソロジー」が出たのが彼らの音源を聴くきっかけになった。取っ掛かりがベスト盤、というのは王道である。少々不本意だけど。

聴いててとても気持ちいい。英語詞は韻の踏み方が甘いのだが、土岐さんの歌声はさわやかで、歌詞がなんであろうとどうでもいいと思えてくる(おかげで「アメリカの女王」が反戦の歌だってことをつい最近知りました)。ただただ良い音楽をつくろう、それがよく判る。「アンソロジー」の中では「RALLY」「Highway Star, Speed Star」「Wingspan」とかが特に気に入っている。いずれもシングルになってて、大変ポップだと思う。

解散したバンドにはまる、というのは報われない恋をしているようで痛く、愛しい。ああ困った。