ジェネレーションXが俎上に

菊地成孔が「南米のエリザベス・テイラー」を5月2日にだすのだけど、そのテクスト(http://park10.wakwak.com/~kikuchic/contents.html →「南米のエリザベス・テイラー」→「TEXT/プレスキット」)に「『ダグラス・クープランド』の『ジェネレーションX』にインスパイアされた」といった内容のことが書かれていて驚いた(菊地氏がワンセンテンス以内のコピペはするな。といった旨の但書をしていたので意訳した)。やれやれ、ボクが19歳のときに読んだ本ではないか。もう内容なんて忘れたよ。大した内容ではなかったのかもしれない。
ボクは当時、「20年代にフィッツジェラルドヘミングウェイロスト・ジェネレーションがあって、50年代にケルアックやバロウズのビート・ジェネレーションがあった。だから、そろそろ何かが起こるのではないだろうか」と考えていた(まったく大学生とは暇なものである)。そのときに出会ったのが「ジェネレーションX」だった訳だ。中身としてはケルアックの「路上」みたいなものだ。特に何が起こる訳でもない。しかし人生、生きていると何かが起こる。
思えばロスト世代は村上春樹に、ビート世代は辻仁成YMOスパイラル・ライフに影響を与えてきた。はたしてX世代、という概念が確立されているかどうかは判らないけど、とりあえず現在はもう90年代が過去として一定の評価を受ける時期に差しかかったことは確かなようである。