「CDは株券ではない」についての私見

鬼才・菊地成孔がチャートミュージックについて批評するというbounce.comの連載の書籍化です。書籍化にあたりいろいろ増えていますが、批評前のあいさつがカットされてます(苦笑)。いやぁ、面白かったです。
菊地さんがオフィシャルで日記の更新をしなくなってからしばらく経ちますが、あの独特のリズムの文章。(←ここで句点が入るのね)を読んだらホッとして笑いが止まらない。イントロダクションからして面白い。
次に近田春夫さんとの対談ですが、2人ともオレンジレンジの引用(パクリ)については肯定しています。2人とも作曲家であることと、チャートミュージックについて客観的であり(ゆえにきちんとした批評になるのであるが)、その現状にイライラしていないことがそのような結論に達しているようです。
あと細野真宏さんとの対談ですが、細野さんがエイベックスを投資の対象としてしか見てないのが面白かった。つまりCDと株券についての関連性の話です。
最後に菊地さんがCD工場の見学の様子が載っています。この道何ン十年(といってもCDの誕生からまだ25年ぐらいしか経ってない筈だ)のおばちゃんに感心したり、新しいモノの見方を提示してくれます。
「考えるヒット」シリーズを前に読んだのはいつか忘れましたが、こういうのはたまには読んで音楽シーンを俯瞰しなければいけないなぁ、と思いました。