東京パフォーマンスドール「MAKE IT TRUE」についての私見

昨年ふと東京パフォーマンスドールを思い出してCDを買い、のめりこんでしまいましたが、現在でもiPodで頻繁に流れるグループであります。まさか1年経ってもそれだけ聴くとは思ってもみなかった。そんなこんなで1枚アルバムをピックアップしてみました。

このアルバムは大分トリニータのスポンサー料滞納問題が発覚した小室哲哉サウンドプロデュースによるものです(苦笑)。実際曲を書いているのは①②⑩で、①はレイヴ(もはや死語だな…)を基調としたダンスナンバー、②はシングルで一聴して小室先生*1によるものだと判ります。⑩はポトポトと水滴を落としたような打ち込みによるバラードで、これも小室先生おなじみの曲調ですね。
それら並に好仕上がりなのが弟子・久保こーじによる⑤です。「Emotion, Revolution, Imagination」と韻を踏んだフレーズがありますが、これはTM NETWORKの「Human System」や「Seven Days War」で使われたのと同じ種類のものです。そもそもタイトルからして「Fool On The Planet」の一節、『Make a wish, make it true』からの引用(のはず)だ。
こんな感じでTMへのオマージュが随所に見られます。時に小室先生はなんとかTMN(当時)を立ち直らせようと一生懸命でした。そんな中引き受けた仕事をがんばってやろうという意気込みが伝わってきます。事実、このアルバムが翌年の篠原涼子with t.komuroにつながるのですが。
他の曲も標準以上のクオリティで、捨て曲のないアルバムが好きなボクとしては好盤に思えます。あと、このアルバムはブックオフでは250円で売っています(下手すれば105円)。もし見つけたら拾ってやってみてはいかがでしょうか。

*1:小室哲哉につく「先生」は、坂本龍一の「教授」みたいなもので、決して過大評価でもなければ褒め殺しでもない、念のため。