「下弦の月 ~ラスト・クォーター [DVD]」についての私見

なんとか1週間が終わった。いろんな重圧がボクにかかっている。仕事を引き継ぐことの重圧、仕事を引き継がれることの重圧、pcで「三國志X」をやり過ぎたことに対する肩の重圧(苦笑)。
下弦の月」という映画があることは「スウィングガールズ」を4回観に行った際に予告編が流れていたので知っていました。HYDEの「ROENTGEN」に収録されていた「THE CAPE OF STORMS」が主題歌ということもあり、当時から気にはなっていたんです。しかし機会というのは逸するとなかなか戻ってくるものではなく、思い出したように先日借りてきました。まぁ白状すると「キャッチ22 [DVD]」も「戦艦ポチョムキン [DVD]」もなかったので借りたというのが本当のところです。
そして肝腎の映画ですが、予想以上に良かったです。正直、途中人格が変わったのにボクの頭がついていけず退屈になったりしました。しかしチョイ役で奥貫薫小日向文世大森南朋、締めに陣内孝則を出すという芸の細かさ。HYDEのあらゆる意味で脆く、でも確かな存在感。黒川智花のかぶりものフェチを計算した演技(笑)。成宮寛貴のお調子者役のうまさ。主演・栗山千明がまた一皮剥けていたこと。そして全編を貫く「THE CAPE OF STORMS」という曲が持つ世界観の圧倒的スケール。この曲のPVといっても過言ではなく、いちばん鳥肌が立つのがこの曲が流れるシーンでした。
曲を聴いたことがなくても「19年に一度の周期が織り成す哀しい恋」の話で、輪廻が重要なモチーフになっています。ですので「黄泉がえり [DVD]」「ラブストーリー [DVD]*1恩田陸ライオンハート (新潮文庫)」などが面白かったら十分鑑賞に耐えうるのではないか、と思います。
ちなみに今日のタイトルは村上春樹スプートニクの恋人」の帯についていたキャッチコピーから拝借しましたが、この文句がしっくりくる映画であったことも付記しておきます。

*1:2500円という廉価版が出ているようだが、やはりこのジャケットはソン・イェジンが傘を差していないとダメだろう。ということで通常版をリンクしておきます