「スポーツドクター (集英社文庫)」についての私見

ジョッキー (集英社文庫)」で読書家と競馬ファンを大いに興奮させた(ボクのような本好きの競馬ファンは大変なものでした)松樹剛史氏の第2作です。京都行きの新幹線で全部読んでしまった。
物語の中にストンと入ることができる、描かれている情景を想像することができる。この点で彼はストーリーテラーとしての能力はかなりのものがあると思います。ここに描かれているスポーツはバスケットボール、野球、水泳、ドーピング問題と様々で、それをスポーツ専門の医師とその助手(高校生バイトにしてバスケット編の患者)がケアしていく話になっています。体裁としては連作ですね。
それにしても高校生の日常とトップアスリートの苦悩、仕事に就くものの生き方をポップに描いている点は見事です。スポーツ好き(これは4年に1度オリンピックを観るぐらい、でも問題ないだろう)で読書好きであったら十分楽しめる小説です。前回のやつは競馬が好きだと一層楽しめるものでしたが。
そして、確かに太い脚は太い脚で魅力的です(苦笑)。