佐藤多佳子「一瞬の風になれ」についての私見

一瞬の風になれ 第一部 -イチニツイテ-
一瞬の風になれ 第二部 -ヨウイ--ヨウイ-
一瞬の風になれ 第三部 -ドン-

すごい本を読んでしまった。もう当分読書なんてしたくないなぁ、だってこれより面白い本なんてある訳ないんだから。そりゃたぶん何か読むだろうけどさぁ…。はぁ。
早い話、これは高校陸上部の3年間の話です。楽しかったり(「ヤッター」)苦しかったり(「チクショー」)、いろいろある。そういう話です。作者4年ぶりの新作ということで、綿密な取材が行われています。そのせいか、描写がものすごくヴィヴィッド。走っているシーンだったり、高校男子の心理だったり、うまいなぁと思いました。だけどまったくあざとくありません。途中何回か泣いて、最後に大泣きしました。これだけ泣けたのは「冷静と情熱のあいだ」以来だろうけど、比べるのはなんか(しかし絶対に)違う。
どれくらい面白かったって、第2部と第3部(650ページある)を多忙なボクが3日間で読んだぐらいなんだけど、こう書くと大したことないな(苦笑)。
てな訳でとにかく名作なんで読んでください。ボクももう1回読みます。