「読みにくい名前はなぜ増えたか (歴史文化ライブラリー)」についての私見

最近、人の名前が大変読みにくいことについて憂慮した著書。ソフトカバーとページ数の割りに若干高めですが(まぁこれは需要の関係だろう)、快著です。
読み方ですが、TWO-MIXのルビを経験した世代としてはなんでもありなんですけど(苦笑)、人の名前というのはその固有性から読み間違えるとお互いに不愉快な思いをしてしまう。だったら難しい名前をつけるな!という話です。それを奈良時代古事記兼好法師徒然草本居宣長などを引用しながら現代の複雑怪奇な命名のメカニズムに迫るという。しかし結局はロクに漢字を知らない親が命名前だけ字典を調べて名付けるからこういうことになるんだ、という結論を導いています。それを解消する手段として著者は法改正もすべきだというスタンスですが…たぶん無理だろうなぁ(苦笑)。親のペダントリーを名前に持ち込まれると、その子供が可愛そうだと思いました。あと「織美愛(おりびあ)」「琉月(るな)」など珍奇な命名例も満載です(苦笑)。