都道府県名の11字、常用漢字に

http://sankei.jp.msn.com/life/education/080110/edc0801100201000-n1.htm
どこから話したらいいのか判らないけど、とりあえず記事のサマリーから入ります。いままで常用漢字に入ってなかった「岡」や「熊」、「鹿」などが常用漢字にしようという話です。まだ上部組織に報告ということだから、決定までは道程はあるのだろうけど。
そもそも常用漢字(以前は当用漢字)は、戦後に日本語をみんなのものにするために日常に使う漢字に一定の制限を設けようとしたものです。
そして今回、「茨」という字が常用漢字になろうとしています。そこで個人的に気になるのが、「茨」の4画目は「ヽ」になるのか「一」になるのか、ということです。
まず「茨」は形声(音を表す。この場合は「シ」)部分に「次」を持っています。ところで「次」の左側はそもそも「ン」(にすい。凍るの意)ではなく、「二」(漢数字の2)なのです。常用漢字になるにあたり「諮」などとともに「ン」で登録されましたが、常用漢字からもれた「恣意的」の「恣」の上半分などに漢数字の2の名残りが見受けられます。そして「茨」も常用漢字からもれましたが、人名用漢字になっているため。「次」で作られた文字ができました。
しかしJIS X 0213:2004が導入され(経済産業省のpdfファイル、「茨」の「ン」は「二」に改正されました。しかし常用漢字としての整合性を取るならば、「ン」に戻すべきではないかと思われます(字義的には「二」が正しいのだが)。どうなるのでしょう。ところで茨城県大阪府茨木市とも、この件に関してあまり興味がないようです。「葛」の字にこだわりを持つ葛飾区はえらい違いです…。