「花とアリス」についての私見

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なんてない話。てゆーか、最初２０分ぐらいは話すら見えてこず、「あぁ岩井監督の映像はきれいだな」とボーっと眺めていた。そしてだいたいどういう話か判ってくる。そして終了。「あぁ良かった」。なんともさわやかな後味。
岩井俊二監督（この人の肩書きって「映画監督」ではなくて「映像作家」なんですよね。らしいですよね）は日常的な作品と非日常的な作品が交互に公開されている。「ラヴレター」→「スワロウテイル」→「四月物語」→「リリイ・シュシュのすべて」→そして今回の「花とアリス」。
相変わらずチョイ役の面白さに目を奪われてしまいます。大沢たかお、伊藤歩といった岩井作品の常連から阿部寛、広末涼子というメジャーネームまで。ルー大柴（ルー大柴役で出演）は本当におまけ。しかし気が抜けない。
そして肝腎の主役である鈴木杏、蒼井優は素晴らしかった。鈴木杏は男の子（郭智博）に帯を結んでもらいながら、号泣して真実を告白するところ。蒼井優は最後のバレエシーンの清冽さ。いやー良かった。新作来年ぐらい出てこないかなー。日常に起きる小さな奇跡に最大限の賛辞を。