米光美保「FOREVER」についての私見

昨日中古屋さんに480円で売っていたので買った(まぁ4桁でも買ったと思うのだが)。東京パフォーマンスドールで最も歌が上手いと評判の彼女が、TPDを卒業した翌年に出した卒業後2枚目のアルバム(あぁまどろっこしい文章だ。彼女はTPD在籍時に1枚ソロアルバム出してるのね。だから実際は3枚目だけど、ということ)。
彼女とリーダー木原についてはこことかで大絶賛しているのだが(ほんと昨年の9月はスウィングガールズとTPDのことしか考えてなかったなぁ)、母体のTPDを含めソロワークに関するCDもほとんどが廃盤(ミリオンヒッター篠原涼子については未調査)となっている。TPDについてはなんとかほぼ収集に成功したものの、数枚あるはずの米光のソロについてはTPD在籍時のものを除いてまったく見つからない、というのが現状であった。
そして探し続けて半年以上、ようやく1枚あった。
彼女の声というのは奇跡ではないかと思う。声量がある、ピッチコントロールができるのはもちろんであるが、フォルテを出したときの声質が押しつけがましくないのだ。たいていのヴォーカリストはビブラートがついてたりして圧倒されてしまうのだけど(まぁうざいってこった)、彼女の場合は非常に気持ちよく、癒されるのだ。こういうのはパッと浮かぶだけで辛島美登里石川知亜紀See-Saw)ぐらいしか思い出せない。良い声だ。
サウンドの方は角松敏生が全面プロデュースしていますが、「80年代初期に都会的に洗練されたサウンドを作るが、山下達郎の亜流とも言われる」→「中山美穂の『You're My Only Shinin' Star』の作曲家として注目される」→「アーティスト活動凍結、覆面ユニット『AGHARTA』の『WAになっておどろう』がV6に取り上げられる」という角松の歴史とエッセンスが凝縮されてます。生音を使い全空間を有機的な空気にしたり、サウンドを無機的にすることで米光の歌と対比させたり、と非常に上手いです。しかし「Natural Foods(人畜無害だ人畜無害だ)♪」というコーラスは面白かった、おかげで的外れに昨日の表題にしてしまった(苦笑)。こういう遊び心も楽しいものです。また中古屋探してみようと思います。