情熱大陸(菊地成孔回)についての私見

彼に対する一般認知度というのはかなり低いと思う。とりあえずオリコンチャートの順位を拾ってみよう。

菊地成孔名義によるソロアルバムや名曲「普通の恋」にいたってはデータなし。だから「若者が熱狂する現代のカリスマ」というのはおそらく間違っている。しかし大変局地的ではあるけど、正しいかもしれない。
まとめかたとしては「不協和音と混沌を創るジャズミュージシャン、しかし理論に精通しており、その混沌は統制されている。理論については講義を開き、それは私塾はもちろん東大でも行われている。その他文章をたくさん書く人でネットの日記はもちろん、エッセイも出す」。これが情熱大陸が提示した菊地さんに対する人物像だったように思える。でもこれだけだったら初めて観た人には「ああ、なんかすごい人がいるんだな」程度の認識にとどまるのではないだろうか。それでも「とどまる」という行為があればいいなと思う。
菊地さんが生まれ故郷である銚子を再訪する画は良かった。この街を想起することで「構造Ⅴ(港湾と歓楽街の構造)」という曲が生まれたのだろうな、と興奮しながら観てしまった。人が故郷を再訪するというだけで一般的にも面白いのですけどね。
でも岩澤瞳嬢を欠いたのは(仕方ないとはいえ)痛いよなぁ。